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カスタマジャーニーとは?意味や作成方法をわかりやすく解説

カスタマジャーニーマップ

投稿日:2025年2月11日 | 最終更新日:2025年3月2日

マーケティングにおいて、抱く感情や行動を顧客目線に立って考えることによって見えるようになってくるものがあります。それをより分かりやすく形にするものが「カスタマージャーニーマップ」。本稿ではカスタマージャーニーマップを作る意義や、具体的な作り方などについて紹介します。

そもそもカスタマージャーニーとは?

カスタマージャーニー(Customer Journey)とは、その単語の意味の通り「お客様の旅」という意味になります。商品やサービスのことを知ったお客様が、比較・検討の末に購入にまで至り、購入後にどのような行動に至るのかということを一連の流れとして捉え、それを旅に例えるものを「カスタマージャーニー」と呼びます。

具体的には、

  • 行動(検索サイトで情報収集、価格比較など)
  • 思考(どの商品が自分に合うのか、予算やスペックはどうか)
  • 感情(ワクワク感や不安感、コスト面での葛藤など)

などを細分化して分析し、マーケティングやプロモーションに活かします。商品やサービスの特性によって「購入までの検討期間」は数分から数か月と大きく異なりますが、代表的な顧客像――つまりペルソナを設定し、その行動を軸にカスタマージャーニーを考えることで、より適切で効果的な施策を展開しやすくなります。

「検索サイトで商品名の検索をおこなう」「価格比較サイトでより安い販売サイトを探す」「ECサイトで商品ページへアクセスする」「買い物かごに商品を入れる」といった、商品の購入につながりやすい行動は「接点」として想像しやすいかもしれません。しかし、表面にわかりやすく出る行動だけをユーザーが紋切型で取っているわけではありません。ユーザーの行動全体を点ではなく、線として捉えることがカスタマージャーニーのポイント。

もちろん、商品やサービスの価格帯や、性質などによって左右される部分も大きいですが、人によっては、商品の購入から検討までの時間が数分から数時間という人もいれば、比較・検討だけで1か月近く費やす人も存在しているのです。

顧客の数だけ存在するカスタマージャーニーすべてを想定することはもちろんできませんが、代表的なターゲットとなるペルソナの行動を考えることは、より適切かつ効果的なマーケティング・プロモーションを展開する上で重要となります。

ペルソナマーケティングについて詳しい記事はこちら

『ペルソナマーケティングとは?意味や定義についてわかりやすく解説』

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーの流れの中で、お客様の中に芽生えている感情や、実際に起こす行動、企業側との接点などについて一つの図として表現したものが「カスタマージャーニーマップ」となるのです。

これまでの分析の手法はお客様との接点など、瞬間瞬間の「点」を捉えるものが多かったのに対し、カスタマージャーニーマップは流れに沿って「線」としてお客様の行動・感情など全体を俯瞰で捉えるというのも大きな特徴であると言えるでしょう。

「マップ」と名前がついていることからもおわかりいただけるように、この「地図」があるのと無いのでは大違いです。

ただ目標もなく闇雲に歩き続けていると迷いそうになってしまいますが、カスタマージャーニーマップを丁寧に作りこむことによってプロモーションやブランディングなどにおける方向性に迷いが生じにくくなる効果が見込めます。

カスタマージャーニーマップを作ることがもたらす利点とは?

商品への思い入れや、開発に費やしてきた年月を思ってしまうと、そちらに目線が向いてしまいがちです。そして、それはプロモーションやブランディングにも少なからず影響を与えてしまいます。商品開発や改善、プロモーション、ブランディングなどをする際に重要なのは、知らず知らずのうちに陥ってしまいがちな「企業本位」にならないこと。

企業側は、カスタマージャーニーマップを作ることによって消費者がどのような問題を抱えているのか?、購入に至るまでにどのような点を比較するのか?、自社の商品・サービスにおける強みはどういったところにあるのか?などについてより客観的に捉えることができるようになります。

「カスタマージャーニーマップを作ること」は、企業側にとってどのような利点があるのでしょうか?ここからは、カスタマージャーニーがもたらすメリットについて見ていきたいと思います。

顧客視点に立つことの重要性の再認識と顧客体験の改善

カスタマージャーニーマップを作る際、実際にお客様がどのような行動をしているのか、その際どんな感情を抱いているのかということをより具体的かつ、リアルに考えていくことになります。企業側も、商品やサービスを自分で使ってみることで初めて気づく改善点や気になる点が見えてくるでしょう。

結果的に、Customer Experience(CX)の向上に繋がります。CXが向上すれば、顧客満足度が高まり、リピート率や口コミによる評判の拡散など、ブランドイメージ強化への好循環が生まれます。

その際、誰しも感じる可能性があるのは「顧客目線」を持ち続けることの大切さ、そしてそれを失うことによって起きるリスクというものも感じるでしょう。

商品やサービスを送り出す側に立ってしまうと、どうしても自社商材に対する愛着から贔屓目が生まれてしまいがちです。大切な商材であればあるほど、厳しい目線を持ち続けることが求められます。そして、それは商品やサービスを提供している当事者の目線ではなくお客様や第三者による視点から、「問題点は無いか?」「改善できる部分は無いか?」ということを常に意識において見ておく必要があるのです。

カスタマージャーにマップを作ることで、実際の商品にフィードバックすることは最終的にお客様の体験「CX(Customer Experience)」の向上にもつながっていきます。CXが向上すれば、自ずと顧客満足度も高まるため、リピートや口コミによる評判の発信・拡散などにもつながるでしょう。

顧客との接点についての検証と改善

現状、自社の商品やサービスを知るきっかけはどこにあるでしょうか?大手企業であれば新商品の発売に合わせて大規模なテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディアを通して大量の広告を投下するといった戦略もあるでしょう。店頭のPOPやデジタルサイネージを使ったプロモーションもあれば、バナーもあればSNSなどで展開する動画広告など顧客との接点というのは現在も増え続けています。各種SNSが登場したことによって、個人が情報の発信・拡散をし、そこから情報を得て商品を知るといった機会も多くなっているのです。

また新型コロナウィルスの感染拡大の影響もあり、顧客との接点そのものが大きく変化しています。接客方法はリモートによるものへと置き換わっていき、外出を控える人が増えたことによってWEBにおける接点などの重要性も増してきています。

カスタマージャーニーマップを作成すると、ユーザーが特に重視する接点がどこにあるのかが浮き彫りになります。投資すべきチャネルを適切に見極め、費用対効果の高い施策を展開しやすくなるのです。

改善すべき点を洗い出し、その対応順の見極めに役立つ

カスタマージャーニーマップを作成することによって、商品やサービスにおける課題を掘り越すことが可能です。また、接点などの施策に問題があるとわかれば、その改善に取り組むことできるでしょう。

「一連の流れ」として捉えることができるからこそ、どのプロセスで顧客が離脱しやすいのか、どこがボトルネックになっているのかを把握しやすくなります。

  • 問題点の発見(たとえば、購入フォームの使い勝手が悪い)
  • 優先度の評価(問い合わせ率や離脱率の高い箇所から対応)

このように、改善の優先順位を明確にできる点も大きなメリットです。

社内で共通認識を持つことに大きな役割を果たす

一つの商品やサービスを世に送り出すには、多くの人が携わることが必要です。商品企画、商品開発、営業、顧客対応担当、接客など部門によって顧客との関りが非常に大きい人もいれば、顧客の声を直接耳にする機会が極端に少ないという人も存在します。部署によって顧客との接点や視点がバラバラになりやすいのが現実です。

カスタマージャーニーマップによって、顧客の感情や行動というものを「見える化」することは、社内における認識のすり合わせや、問題点の共有などにも非常に役立つものです。

「商品やサービスをより良いものとする」という大きな目標に組織全体として向かうためには、社内における認識のズレは少しでも少なくしておくことが重要です。

カスタマージャーニーマップを用いて、顧客がどの段階で何を感じ、どのような行動を取るのかを可視化すると、社内全体で共通認識を持ちやすくなります。これにより、組織一体となって顧客満足度を向上させる施策が打ちやすくなるでしょう。

コンテンツの企画・運用がおこないやすくなる

「カスタマージャーニーマップ」はコンテンツマーケティングなどにおいても重要な指標となります。「共通認識を持てる」と前述させていただきましたが、複数の担当者がコンテンツの企画や、執筆などを担当する場合にはどうしてもブレが起こる可能性があります。そんな時に、カスタマージャーニーマップを一つの基準とすることで企画や運用を行いやすくなるという利点があります。

「この段階の顧客に向けたコンテンツ」「この顧客の、この課題を解決するために役立つコンテンツ」「比較・検討段階にある顧客の、購入へと背中を押すためのコンテンツ」など明確な設定をして企画やコンテンツの制作にあたることができるので、よりコンテンツ作りがしやすくなるということもカスタマージャーニーマップの大きな役割です。

結果的に顧客の不安や疑問が解消され、購買意欲を高める狙いが定まったコンテンツと繋がります。

カスタマージャーニーマップの作り方

ここまで、カスタマージャーニーマップを作ることによって生まれる効果について考えてきました。では、具体的にどのような方法で作るのかを紹介します。

この度の主人公「ペルソナ」の誕生

まずは旅をするお客様の具体的な設定を考えていきます。過去に商品を購入している人の傾向なども参考ししながら非常に具体的な「お客様像」作りあげるのが「ペルソナ」。

最初に行うのは、どのような顧客が旅をするのか(=ペルソナ)を設定することです。過去の購入者データや市場調査をもとに、具体的な人物像を思い描きましょう。

たとえば、

  • 年齢、性別、住んでいる地域、家族構成、職業
  • 趣味・嗜好、価値観、悩み・課題
  • 行動パターンやライフスタイル

こうした情報をできるだけ詳細に設定すると、後の行動・感情を想像しやすくなります。ペルソナは複数存在する場合も多いので、主要なターゲット像ごとにカスタマージャーニーを作成するのがおすすめです。

ここで、試しに一人ペルソナを考えてみましょう。

40歳、男性。既婚ではあるが子供はいない。妻と二人暮らし。動物は嫌いじゃないけどアレルギーがあるから飼えないので、もっぱら休日は動物動画をYouTubeで見て癒しと時間つぶしをしている。コロナ禍を契機にしたリモートワークの日々で運動からどんどん遠ざかっている。ズボンを履いたとき、ベルトに乗っかる贅肉は気になるが、食べるのも飲むのも好きだから、なかなか痩せられない。健康診断の結果も気になりはじめたので、いい加減自転車にでも乗ろうと考えている。

非常に冴えない人物像ですが、リアルなペルソナにはなりました。このように具体的な人物像を描けそうな情報があれば、どのような行動で購入にまで至るのかを想像しやすくなります。

もちろん、ペルソナは一人ではありません。実際に、商品を購入するユーザーはさまざまですから、一つの商品やサービスにたいして複数のペルソナを作成し、それぞれのカスタマージャーニーを考えることも大切になります。

ペルソナはどのような行動を取るのか、考えてみる

続いて、ペルソナがどのように商品やサービスと出会い、最終的に購入や利用に至るかを時系列で洗い出します。たとえば、

  1. SNSやテレビCMで商品を知る
  2. 詳細を知りたくなり、Web検索・比較検討を始める
  3. 競合商品とも比べてみる(価格・機能など)
  4. サンプルや体験版を試す
  5. 実際に購入・契約する
  6. 購入後の感想を友人やSNSで共有する

…といった流れです。また、購入後の行動や感情まで含めることで、顧客ロイヤルティ(ファン化)を高める施策も見えてきます。

商品との出会いから、最終的に購入に至るまでで終わってしまうのはあまり良いカスタマージャーニーとは言えません。実際にCXの向上へとつなげていくためには、購入後どのような行動や感情を抱くのか?という部分についても考えることが大切です。

ペルソナの気持ちを具体的に想像し、折れ線グラフに

行動の流れについて考えたら、それぞれのフェースでユーザーがどんな感情を抱いているか?を考えます。プラスの感情なら、笑顔。マイナスの感情なら、泣き顔。悩んでいるなら困り顔などと顔文字を使ってペルソナの感情を可視化します。感情の浮き沈みを表現するために顔文字を線で繋いで折れ線グラフ化してみましょう。

  • 「商品を見つけた時のワクワク感」
  • 「購入手続きが面倒だったときのイライラ感」

といった具合にです。

ここで重要になるのは、徹底的に贔屓目を排除すること。ユーザーが商品を選ぶときに競合商品と自社の商品をフラットな目線で見ています。当然、プラスな感情ばかり抱くわけではありません。冷静かつ客観的な目線で、顧客になりきってその感情をより具体的にそうぞうすることが、より実用的なカスタマージャーニーマップ作りにつながっていきます。

ペルソナの行動の中で生まれる接点についても考える

商品やサービスの認識を起点にして、ユーザーは行動する中でさまざまな「タッチポイント」とも呼ばれる接点を持つことになります。カスタマージャーニーマップには接点も落とし込んでみましょう。

具体的には、

  • ブランド公式サイトやSNSアカウントの閲覧
  • 資料請求、問い合わせ、イベントへの参加
  • 他社比較サイトや口コミサイト、ECサイトでの評判確認

    といった内容です。

ブランドサイトの閲覧、資料請求、口コミサイトでの評判の確認、大手ECサイトや売り場での価格の比較、売り場に置いてあったカタログやパンフレットなど本人が能動的に情報を得ようとするときに生まれる接点もあれば、ふとした瞬間に目にしたSNSでの評判などさまざまなものが想定できるのです。

「タッチポイント」を持った媒体は「チャネル」とも呼び、ペルソナ毎にどのようなタッチポイントがあるのか、どのチャネルにおけるタッチポイントが効果を生んでいるのか?などをカスタマージャーニーマップによって探ることが可能です。

カスタマージャーニーマップまとめ

カスタマージャーニーマップは、顧客目線を徹底的に追求することで、より現実的かつ効果的なマーケティング施策を導く分析ツールです。WebやSNSを中心としたデジタルマーケティングが重要視される2025年現在でも、顧客のリアルな感情や行動を浮き彫りにすることで、

  • 商品・サービスそのものの改善
  • プロモーションやブランディング戦略の精度向上
  • コンテンツマーケティングの最適化
  • 社内認識の共有・組織力の強化

など、多くの面でメリットをもたらします。よりクオリティの高いカスタマージャーニーマップを作り上げるためには、顧客データや定性調査などを組み合わせた客観的な視点を持ち続けることが不可欠です。

参考記事:Webマーケティングとは?行う流れや求められるスキルなども詳しく解説

以上を踏まえて、ぜひ自社の商品やサービスに合わせたカスタマージャーニーマップを作成し、よりユーザーに寄り添ったマーケティング施策を検討してみてください。

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