投稿日:2025年3月14日 | 最終更新日:2025年3月16日
世界的に猛威を振るった新型コロナウイルスの感染拡大を機に、企業や個人は「人との接触機会の低減」を求められました。急にリモートワークへ移行したものの、準備が整わず戸惑った企業も少なくないでしょう。本記事では、コロナ禍によって大きく変化したマーケティング手法を中心に、これから迎える「Afterコロナ」時代に向けての動向と、上手な付き合い方を考えます。
恐らくこの後もベーシックになる「ウェビナー」

コロナ以前は、大規模な会議室やホールでセミナーを開催し、リードや見込み顧客を獲得するビジネスモデルが主流でした。しかし、感染リスクを避けるため、大勢の人を集めるセミナーが開催しづらくなり、一気に普及したのがウェビナー(Webinar)です。
ウェビナーは、Zoomなどのオンライン会議ツールを使い、講師がプレゼンや講義を行う形式。実際に顧客が会場へ足を運ぶ必要がなく、感染リスクを抑えながら専門的な知識や最新の業界情報を得られるため、一躍注目される存在になりました。
ウェビナーについては特に顧客側からしてみれば歓迎すべきポイントが多くあるのです。
顧客側から見た、ウェビナーの利点
会場へ行く必要がない
自宅やオフィス、カフェなど、ネット環境があればどこからでも参加可能。交通費や移動時間も節約でき、感染リスクも最小限に抑えられます。
そして、その便利さを一度経験してしまうと「えっ?会場まで行かなきゃいけないの?ウェビナーで十分だと思うけど…」と思う参加者も増えるはず。もちろん、生で話を聞いてみたい非常に魅力的な登壇者がいる場合には、例外かも知れません。
気軽に情報収集ができる
従来のセミナーは首都圏や大都市中心で開催されるケースが多く、地方在住者にはハードルが高いものでした。ウェビナーなら全国どこからでも参加でき、複数のセミナーを短時間で比較検討できる利点があります。
また、複数のセミナーに参加するのにはそれだけ参加する側にも負荷が大きかったわけですが、自宅などから参加できるという点を考えれば有益な情報をより気軽に収集して、比較・検討をする機会が多くの人に与えられたということになります。
主催する側から見るウェビナーの利点
全国にリーチできる
従来なら東京や大阪など拠点周辺しか集客できなかったビジネスも、ウェビナーを活用することで全国へアピール可能になりました。
限られた範囲でビジネスを展開していた企業にとっては、会社や商材をより広く知ってもらう機会を得たことになります。もちろん、会社の規模感として全国対応は難しいという企業もあるかも知れませんが、より広い範囲の顧客を相手にビジネスチャンス自体が広がるというのは一つの利点です。
登壇者の招へいが容易
リアルの会場ではスケジュールや移動の問題がありましたが、オンラインならPCと安定したネット回線があれば登壇OK。有名スピーカーを招きやすくなります。
ウェビナーであれば登壇者もPCと安定した回線さえ準備できる環境であればリモート登壇が可能になるのです。
会場コストがかからない
貸会議室や大規模ホールを借りる費用が不要になり、資料印刷や飲食手配などの付帯コストも削減できます。
座席のセッティングをおこない、資料を印刷して配布するといった工数はウェビナーでは必要無くなりました。さらに、会場そのものがWEB空間であるわけですから大規模な会議場や、貸会議室などは必要がありません。
ホストとして進行するためにはある静かな環境さえ準備できれば、それだけでウェビナーは開催できてしまいます。もちろん、ホストも会社でなければ開催できないというわけではありませんので、自宅でも安定した回線速度が確保できていれば十分でしょう。
主催者側が感じるウェビナーの問題点
参加者の本気度が分かりにくい
リアル会場型セミナーでは、移動の手間をかけて来場する分、参加者の興味度を推し量りやすかった。しかしウェビナーだと「とりあえず参加してみた」という軽い層が混在しがちです。
ウェビナーはその気軽さもあって、「無料で参加できるのなら」と軽い気持ちで参加しているユーザーも一定程度存在するという点は主催者としては問題と感じることもあるでしょう。
対面での営業アプローチが難しい
セミナー後の懇親会やロビーでの交流など、リアルならではの直接的なフォローアップができません。参加者に合わせた個別の提案やヒアリングがしづらいと感じる営業担当者も少なくありません。
一度便利なものを知ってしまうと、人間は後戻りがなかなかできないものです。ウェビナーはやセミナーとウェビナーのハイブリッド開催というものは、今後もベーシックな手法として残り続けるのではないでしょうか。
会場を借りておこなうセミナーだけという形式を採用するのであれば、「本当に会場に足を運ばなければ得られない情報」というプレミアム感を出すなど、セミナーとウェビナーで得られる情報の出し分け、棲み分けといった工夫が求められるようになるでしょう。
「オンライン商談」はこれからも続く?

ウェビナーと同様、オンライン商談も急速に普及しました。以前は「商談は対面が当たり前」という雰囲気がありましたが、コロナ禍によってZoomやTeamsなどビデオ通話ツールによる商談スタイルが浸透。コロナ収束後も、以下の理由から続く可能性が高いです。
- 移動時間の大幅削減 従来1日に数件しか回れなかった営業を、オンラインなら連続して複数件こなせるため、営業リソースの効率化に直結します。
- 遠隔地の顧客とも気軽に商談 地方や海外など物理的距離がある顧客とも、短時間でスケジュールを組みやすくなりました。
- 導入コストが低い ビデオ通話ツールの利用料金やネット環境さえ整っていればOK。コロナを経てITリテラシーが向上し、オンライン商談が当たり前という顧客も増えました。
ただし、商品の特性によっては対面の方が効果的なケースも。最初の段階はオンライン商談で興味度を確かめ、案件化の可能性が高いなら実際に訪問して深いコミュニケーションを取るなど、ハイブリッドな営業手法が今後の主流になると考えられます。
コンテンツマーケティングの重要性には変わりない
コロナ禍でも、そしてコロナが収束に近づいた今でも、ビジネスのデジタルシフトが加速している事実は変わりません。その中で、コンテンツマーケティングの重要性はむしろ増しています。
- オウンドメディアやSNSを通じ、有益な情報を継続的に発信する
- 見込み顧客との接点をコンスタントに作り、問い合わせや資料請求、ホワイトペーパーDLなどでリードを獲得
- CRMツールやMAツールと連携し、オンライン商談への誘導やメールマーケティングを最適化
コロナ禍でリアルイベントが減少したからこそ、WEBによる自動集客・ユーザー教育の仕組みを整えた企業が、リバウンド期でもいち早く優位性を獲得しています。コンテンツマーケティングは、感染症の動向にかかわらず、“企業の強力なアセット”になり続けるでしょう。
自社サイトでの情報発信や、SNSを通じた情報の拡散などコンテンツによって集客を行うというマーケティングは引き続き力を入れていくべき施策です。
ワクチン普及は真のゲームチェンジャーとなるのか?
世界的にワクチンの接種が進み、コロナ前の日常へ徐々に回帰する動きも見られます。しかし、変異株の出現やブレイクスルー感染、追加接種(ブースター)など、完全な収束には依然として慎重な見方が多いのも現実です。
ワクチン普及で感染リスクが一定程度抑えられても、企業側や消費者側が「オンラインの利便性」を知ってしまった以上、一部のデジタル施策やリモートワーク体制は恒久的に残ると予想されます。
今後のマーケティングの方向性
- リアルなイベントや商談: 顧客の本気度が高い段階や、製品のデモ・体験が必要な場面
- オンラインセミナーや商談: 初期の情報収集や気軽なコミュニケーションを重視する場面
- デジタルとアナログのハイブリッド: 魅力的なオフライン体験をオンライン施策と連動させる
まとめ
Afterコロナと言われる時代に近づいても、ビジネスやマーケティング手法の変化は元に戻るわけではなく、オンライン活用が当たり前になった新常識が形成されつつあります。ウェビナーやオンライン商談といった“非対面モデル”は加速し、オフラインを含むハイブリッド運用が主流になる見通しです。
- ウェビナー: 大規模セミナーの代替だけでなく、コスト削減や全国へのリーチを実現
- オンライン商談: 予算・時間の効率を高め、手軽に多地域へ展開できる
- コンテンツマーケティング: ウェブ上での認知・リード獲得に不可欠。感染症の影響が薄れても重要性は変わらない
- ワクチン普及: 感染リスクは減少しても、人々の行動様式が完全に元には戻らない可能性が高い
企業としては、オンライン・オフライン両面を組み合わせたハイブリッド戦略が鍵となります。ウェビナー×リアルイベント、オンライン商談×対面フォローなど、状況に応じて最適な手法を柔軟に選び、コンテンツマーケティングを含めた総合的なマーケティング戦略を再構築する必要があります。
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カッティングエッジ株式会社 代表取締役 竹田 四郎
WEBコンサルタント、SEOコンサルタント。WEBサイトの自然検索の最大化を得意とする。実績社数は2,500社を超える。
営業会社で苦労した経験より反響営業のモデルを得意とし、その理論を基に顧客を成功に導く。WEBサイトやキーワードの調査、分析、設計、ディレクションを得意とする。上級ウェブ解析士、提案型ウェブアナリスト、GAIQの資格を保有する。著書:コンテンツマーケティングは設計が9割