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ブランドロゴの重要性とは?企業ロゴの種類と制作の流れをわかりやすく解説

投稿日:2024年7月31日 | 最終更新日:2024年10月1日

ロゴは、視覚的に「この企業のもの」「このブランドのもの」というものを端的に消費者に対して示す上で重要になるアイテムです。

規模の大小に関わらずさまざまな企業が持っているものが「ロゴ」。大手企業ならテレビコマーシャルをはじめとする大規模な広告展開や、商品のパッケージなどと通して、高級ブランドやアパレルメーカーなどは特徴的なエンブレムやシンボルマーク、商品デザインを通して多くの人の目に触れるもの。そして、街の個人経営の店舗だとしても看板やショッピカードにはロゴが載っていることが多いはずです。

そんなブランディングにおいて重要となるアイテム「ロゴ」について紹介していきます。

「ホンモノの印」であり、安心感にもつながるもの


車のエンブレム、通勤に利用している鉄道会社のマーク、自販機の横に描かれている飲料メーカーのロゴ、すれ違う人が手にしているカバンの模様、仕事帰りに立ち寄るスーパーマーケット・コンビニエンスストア・ドラッグストアの棚に並んでいる商品の数々。生活していれば毎日何らかのロゴは、無意識のうちに私たちの目に飛び込んでいます。

そこにある事が当然で、寧ろわざわざ意識しないレベルにまで浸透している企業やブランドのロゴですが、私たちはそれを本物であることの証と捉えたり、ある程度高いレベルの品質が保証されているという判断の材料としたりもしています。

多くの人がブランドを認知する上で重要なものがロゴです。「これはこのメーカーのもの」という認識をする方もいれば、特定のメーカーやブランドの商品の購入経験があるひとにとっては「このマークがついていれば安心」と考える人も。他との明確な差別化の証でもあり、あなたの商売について認識してもらうための重要な記号こそ「ロゴ」なのです。

世の中に溢れているロゴにはどのような種類があるか?


ブランドのロゴには人を惹きつけるものが多いはず。それは、見た人にインパクトを残すとともに、目印としてよりハッキリと店舗や商品の存在を認識してもらうことにあります。

一目見ただけで、「あ、あのお店だ」「あの会社の新商品なんだ」そんなことをわかってもらうためにロゴが存在するということは忘れてはいけません。ここでは、主に日本を中心にロゴにはどのようなものがあるのか、タイプに分けて紹介してみた台と思います。

企業名やブランド名をそのまま使っているもの

ロゴ化はされているものの、商号をそのまま使うというパターンです。シンプルかつ一番分かりやすいとも言えるのこのタイプ。

例えば回転寿司の「スシロー」や、牛丼チェーン「すき家」、ファストファッションの「ユニクロ」、家具や雑貨を取り扱う「ニトリ」などがこれに当たります。デザインを極力廃し、シンプルなフォンとだけで構成されているマークとしてはティファニーのロゴ「Tiffany & Co.」というものもあります。いずれも企業名と背景などを上手に組み合わせてロゴ化しているというのがよくわかる例ではないでしょうか。

この章の冒頭の写真に見られる消費者ローンの看板も、ブランド名だけのシンプルなものというものも見られます。

企業やブランドのイニシャルや頭文字を用いるもの


高級ブランドの「ルイ・ヴィトン」の場合には「L」と「V」を組み合わせたロゴが用いられたロゴが採用されています。有名なモノグラムの柄にも含まれているので、目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

また、自動車メーカーのホンダのロゴは頭文字「H」を用いたロゴ。また、プロ野球チームの阪神タイガースは「H」と「T」を組み合わせたロゴを使っており、日本のプロ野球チームやメジャーリーグのチームでも本拠地としている地名の頭文字や、チーム名の頭文字をベースにデザインしているチームが多く見られます。

百貨店髙島屋のデザインされた「髙」の文字を丸で囲ったロゴもこのタイプということになります。

象徴的なモチーフを採用するロゴ


コーヒーチェーンのスターバックスコーヒーは女神「セイレーン」をモデルとした、ロゴマーク。クリレジットカードの「マスターカード」はオレンジと赤の円が横に並んでいるものをロゴとしています。また、スポーツ用品品メーカー「ナイキ」はスウッシュ(ものが素早く移動する際の音)と呼ばれるブーメランのような形のロゴを採用。

ただ、こういったものを採用する場合まずは文字と組み合わせて使われることからスタートすることが多いのも特徴。スターバックスコーヒーの場合、現在はグリーンのセイレーンの絵柄のみですが、元は黒いセイレーンのロゴをぐるりと囲むようにグリーンの円形の帯が描かれそこには「STARBUCKS COFFEE」 という文字がありました。マスターカードも円の上に「MA S T E R  C A R D」と書かれていた過去があり、ナイキもスウッシュのロゴ上に「N I K E」と書かれていることが始まり。マークだけでも認知されるようになると、徐々にシンプルに記号だけとなっていくのはマークのみのロゴの面白いところです。

あのドラマも?ロゴとは認識しずらいもの実は…


「この紋所が目に入らぬかっ?!」というセリフと共に、印籠を示しそれを見た悪人たちは一気に手のひらを返して平伏してしまう。有名なドラマ「水戸黄門」のクライマックス。

徳川家に伝わる葵の御門。これもある意味ブランドロゴと呼べるものです。

一目見ただけでわかる、将軍家という大きなブランド。日本人の多くが持つ「家紋」は実はブランドロゴと密接な関係を持っているというのをご存知でしょうか?

家紋とロゴ日本特有の事情

前述したように、日本には「家紋」というものが古くから存在します。そして、多くの人にとって身近な存在であることは言うまでもありません。冠婚葬祭などで和服を身につける場合には、自分の家の家紋が入ったものであり、仏壇や墓石などに家紋が入っているケースもるでしょう。

特に古くから商売をしている企業のロゴは、家紋がルーツになっているものも沢山あります。そのまま家紋を使っている企業もあれば、家紋をベースに新しいロゴを作っていった企業もあるのです。

家紋をそのままロゴとして採用している企業


輸入食材を中心に多くの高級食材なども多数扱っているスーパーの「明治屋」。この企業が用いているのは「ミツウロコ」です。三角形がピラミッド状に並んでいるこのマークは家紋がルーツです。また、百貨店の「そごう」のマークも。絹屋を営んでいた創業家の家紋「丸にちきり」(ちきりは織機の糸を巻くための部品)と言われるもの。他にも島津製作所のシンボルである「丸に十」と言うシンボルなども家紋ルーツのロゴとなっています。

家紋をベースに、新たなマークを作った企業

土佐藩の出身で、のちの三菱グループの元となる「日本郵船」を創業した岩崎弥太郎。彼の家の家紋が「三階菱」と呼ばれる菱形を三つ縦に重ねた形の家紋でした。これと土佐藩主であった山内家の「三ツ柏」(柏の葉が上と左右3方向に正三角形を形作っている家紋)とを組み合わせて現在の三菱グループの「スリーダイヤ」と呼ばれるロゴへと進化していったと言われています。

このように、実は家紋がルーツになっているロゴというが沢山あるのも日本の企業やブランドのロゴの特徴の一つとも言えるのです。

あなたならどんなロゴを作る?押さえておくべきポイント


ロゴを作成する際には、デザインの美しさや独自性も大切ですが、最も重要なのは、ユーザーにとっての「わかりやすさ」や「覚えやすさ」です。ここでは、効果的なロゴをデザインするために押さえておくべきポイントをいくつか紹介していきます。

要素を詰め込みすぎない


ロゴを考える場合に重要なポイントとして「構成要素を多くしない」というのは一つのポイント。ロゴに細かな要素が入りすぎてしまうと、見た目がごちゃごちゃしてしまうだけでなく、パッとロゴを見た人にとってそれが何かが分かりづらくなってしまいます。

ユーザーの立場から見ても「視認性の高さ」というのがブランドロゴには生命線です。企業名やブランド名と象徴的なマークが基本。

どうしてもブランドスローガンなどをロゴに入れたい場合には、装飾的に小さめのフォントとして入れるか、ブランドスローガンがあるバージョンと無いバージョンというのを作っておくほうが良いでしょう。

長く愛されているロゴを考えてみると、シンプルかつ印象に残るロゴであるということもわかるはずです。

実は大切な「色」について


ロゴを構成する要素の大きな割合を占めるのが「色」。色から受ける印象というのもロゴを作る際には考慮すべきものです。

ロゴを作る場合に一緒に考えた方がいいものとして「シンボルカラー」や「コーポレートカラー」と呼ばれるものがあります。

「赤・オレンジ・緑」のコンビニエンスストア、「少し濃い目のミントグリーン」が特徴的な高級ブランド、「青と黄色」が印象的な家具店。こうしてロゴの色だけ書いても多くの人がどの企業のことについているかわかるのではないでしょうか。「色」と企業イメージが結びつくと非常に強いブランディングになるとともに、多くの人によりイメージが湧きやすくなります。

フルカラーのロゴだけあればいいわけではない


ロゴを作る際、フルカラーで考案・採用することが基本です。しかし、ロゴを用いるのは必ず白い背景だけとは限らないのです。背景が淡い色味であればある程度耐えることはできるかもしれません。しかし、ロゴに使われている色に近い背景色だったとすると、ロゴの一部が背景に沈んでしまいロゴ自体が目立たなくなるという事態も起こります。

もちろん、白背景を下に敷けば解決する問題ではありますが、場合によってはデザイン性を損なってしまう可能性もあるということは意識しておきましょう。

そういった事態を回避できる方法は、モノクロ版のロゴを用意しておくことです。背景が濃い場合には、白抜きのロゴだけでも成り立つため非常に便利です。

デザインをする時点で、「要素が重なってしまっていて1色刷りでは対応できないロゴにしない」というのを意識して考えることも大切。この場合、そもそも白黒でデザインを起こし、そこに色をシンボルカラーやコーポレートカラーを足していくという方法もおすすめです。

気をつけておかないと、思わぬトラブルに発展する可能性も「類似ロゴ」


ロゴを作る上で気をつけなければいけないのが、「類似したロゴ」の存在。端から有名なブランドロゴを模倣したパロディのようなデザインから入るのは当然望ましくありません。

世界中に溢れている数多あるロゴ。影響を受けていないと作った本人は思っていても、潜在的に目に入ったロゴが「自分のアイディアだ」と思って脳裏に浮かんでしまっているかもしれません。単純な要素の配置のパターンの組み合わせにおいては、意図せずに類似ロゴとなってしまうことも稀に起こってしまいます。

日本人なら記憶に新しいかもしれませんが、それが世界的なスポーツイベントなどで起きてしまった場合は、当然大きな問題にも発展する可能性があるのです。

特にシンプルな構成要素だと感じるロゴの場合、まずは簡易的にロゴを作成し、それをGoogleレンズなどの機能を活用して画像検索してみるというのも一つの手です。

よっぽど類似しているロゴの場合は、その段階で「似たロゴが存在するから、この候補はやめておこう」という判断が可能となります。

ロゴは「顔」であり「入口」

さまざまなロゴ、そしてロゴを作る際に意識するべきポイントについて紹介してきました。あなたが始めようとしているビジネスがどのようなジャンルであれ、重要なことは『ロゴは「顔」であり「入口」となる』ということ。

人間が得る情報の8割を占めるとも言われる「視覚」からの情報を通じて訴えかけ、強い印象を残すために欠かせないもの。あなたの会社やビジネスを認識してもらうための第一歩が「ロゴ」になります。

自らビジネスを始めようとする場合には、商号やブランド名なども大切ですが、ロゴについても深く考えてみることが大切です。

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