投稿日:2025年2月24日 | 最終更新日:2025年3月2日
「モバイルフレンドリー」とは、ユーザーがサイトにアクセスする端末や画面幅などから判断し、主にスマートフォンからのアクセスの際に画面デザインのスタイルを調整し表示を最適化。W E Bサイトをユーザーが閲覧しやすくすることを指します。
スムーズかつ流動的にデザインを変化させる「リキッドデザイン」や「レスポンシブ」と呼ばれるデザインなどの場合は、P Cでの表示だけではなくスマートフォンから見た場合にもスタイル調整が自動で行われるため、モバイルフレンドリーに対応していると言えるでしょう。
モバイルフレンドリーに対応すべき3つの理由

2025年現在、多くのWebサイトはPCのみならずスマートフォンからのアクセスを主要流入源として想定しています。にもかかわらず、未だにスマホ表示への最適化が不十分なサイトも存在するのが現状です。ここでは、モバイルフレンドリー対応の必要性を3つの観点から説明します。
理由1 スマートフォンの保有率が高く、ユーザーの多くが検索に利用しているから
サイトによってもP Cとスマートフォンなど端末のアクセス比率というのは異なりますが、現代においてユーザーの多くがスマートフォンを保有していることは間違いありません。

総務省が調査を行った情報通信白書に掲載されている「インターネット利用端末の種類」を見ても、2015年にパソコンに迫っていたスマートフォンの利用割合は2016年にはほぼ同一の割合まで上昇。2017年にパソコンによるインターネット利用の割合が低下したのを機にスマートフォンでのインターネット利用がパソコンを逆転。その後も利用端末の割合としては伸ばし、1位をキープし続けているという状況です。
調べものをするとき、わざわざPCを立ち上げてするという人は以前と比べれば圧倒的に少なくなってきています。職場でP Cを触っていても自宅にパソコンは無く、タブレットやスマートフォンからアクセスしているというユーザーも、特に若年層においては増加。
出先でも気軽に調べたいことがあれば、簡単にスマホで調べることが可能。寝る前にベッドの中でスマートフォンで調べものや、買い物、S N Sなどを楽しむ。スマートフォンは完全に人々の生活に根差し、切っても切れない状況となりました。
恐らく、よほど革新的な端末が登場しない限り、当面はスマートフォンがインターネットに接続する際に利用する端末割合では1位であり続けることでしょう。P Cよりも手軽で、すっかり浸透しきっている端末からのアクセスについて、見た目を整えておかないことは、大きな機会損失にもつながります。
総務のデータによると、
【関連データ】インターネット利用端末の種類(個人)出典:総務省「通信利用動向調査」https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00284
2022年のインターネット利用率(個人)は84.9%となっており(図表4-11-1-2)、端末別のインターネット利用率(個人)は、「スマートフォン」(71.2%)が「パソコン」(48.5%)を22.6ポイント上回っている。
こちらのレポートは時間差が生まれるため2022年が基準になっていますが、2022年の段階でダントツ一位で利用するインターネット端末と言えます。
理由2 ユーザーに対して余計なストレスを与えない
モバイルフレンドリーに対応していないサイトにユーザーがアクセスした場合どのようなことが起こるでしょうか?
・メニューが小さすぎて何が載っているのかわからない
・表示が崩れてしまいガタガタで文章が読みづらい
・画面を横スクロールしないとサイトの全貌が見えない
あなたがスマートフォンでこんなサイトに出会ったとき、間違いなくブラウザの「戻る」をタップしてしまうでしょう。
どうしても見たいサイトであれば、画面を指でピンチし、拡大して文章を読んだりという努力をするかもしれませんが、そのようなサイトはユーザーに対して必要のないストレスを与えてしまいます。それだけではなく、ユーザーがサイトに対して抱く印象は間違いなく良いものとはなりません。
それが企業サイトであれ、サービスサイトであれ、商品のサイトであれ、マイナスのイメージを与えてしまうということは、決して良いことではないはずです。
理由3 Googleが推奨していて、検索順位に関係するため
Googleは「モバイルフレンドリー」なサイトを推奨しており、モバイル端末でのユーザビリティがランキング要因の一つとされています。
- モバイルフレンドリーに対応していないサイト → 検索結果で不利になります。
- スマートフォン向け表示に対応する → SEO上もプラス要素になります。
Googleは常にユーザーの利便性を追求しているため、スマホ利用が主流となった現代においては、モバイルフレンドリー対応が不可欠だといえるでしょう。
Googleが優先しているのはユーザーに最良の検索結果を提供すること。その上で、モバイルフレンドリーに対応していければ前述したようなユーザーに無用なストレスを与えてしまうこととなりますし、Googleは決してそれを良しとしません。質の高いユーザーエクスペリエンスの提供という意味においても、モバイルフレンドリー対応は絶定に必要なものです。
一方、SEO対策がなされていて、GoogleやYahoo!などの検索エンジンから流入するユーザーが一定程度いるサイトであれば、上位表示を達成できている限りは利益を生み出す可能性があるということ。つまり、SEO対策が施され検索結果上位にあるサイトはそれだけで「財産」です。
モバイルフレンドリーの具体的な事例

では、実際にどのような工夫をすればスマホでも見やすくなるのでしょうか。代表的な2つの例を紹介します。
グローバルナビをハンバーガーメニューにする
PC表示では横幅が十分に取れるため、グローバルナビ(共通メニュー)を横に並べられます。しかし、スマホでは画面幅が狭いため、すべてのメニュー項目を出すと窮屈になるのが常。
そこで、
- 画面上部(もしくは下部)に「ハンバーガーメニュー」(≡アイコン)を設置
- クリック/タップ時にメニューをスライド表示やドロップダウンで展開
といった手法を使うと、スマホ画面での閲覧性が大幅に向上します。この三本線がバンズでパティを挟んでいるハンバーガーに見えるというのがハンバーガーメニューの由来となっています。
表示画像の端末による切り替え
PC向けに作成した高解像度の横長画像を、そのままスマホ画面で表示すると読み込みが重いうえに構図が崩れることもあります。
<picture>
タグやsrcset
属性を利用し、デバイスに合わせて最適な画像を読み込む- 必要に応じてトリミングや圧縮率を変えて複数サイズの画像を用意
これにより、スマホの表示速度やデザインを最適化し、ユーザーエクスペリエンス(UX)を損なわずにすみます。
モバイルフレンドリーサイトを公開する前に押さえておきたい重要なポイント

モバイルフレンドリー対応を施したら、公開前のチェックは念入りに行いましょう。特に、実際のスマホやタブレットでの表示テストが重要です。
実機で対応状況を確認する
PCのブラウザには「スマホ画面のエミュレータ」機能があるものの、完全に同じ挙動を再現できない場合があります。
- iPhone / Androidの複数機種で実機テスト
- Safari / Chromeなどブラウザごとの表示差異をチェック
多くの機種でテストするのは難しいですが、可能な限り複数の画面サイズ・ブラウザで確認すると表示崩れやレイアウト不具合を発見しやすくなります。
ディベロッパーツールでのPCシミュレーションでは全く問題が無かった見た目が、スマートフォンの実機で見た場合は大きく異なるといったこともしばしば見受けられる現象です。
全ての機種をカバーすることは難しいでしょうが、モバイルフレンドリーのサイトについては必ず複数の実機複数のブラウザを用いて、大きな崩れや確認するようにしましょう。
モバイルフレンドリー対応状況を公式のツールで確認する

実機テストに加えて、Googleが提供しているツールを利用して検索エンジン上での評価を確かめることも大切です。2023 年 12 月 1 日更新: モバイル フレンドリー テストツールとモバイル ユーザビリティ レポート の提供は終了されています。
Googleサーチコンソール
サーチコンソールの中にはモバイルユーザビリティの項目が存在します。モバイルユーザビリティに支障をきたすようなエラーがある際には、この項目を見れば確認が可能です。すでにサーチコンソールを利用されているサイトの場合は、この項目も一度確認しておきましょう。
Search Console でモバイルフレンドリーを検証するおすすめの方
「URL検査」でクロールされたページを確認
- 「URL検査」 → 「ライブテスト」または「インデックスされたバージョンを表示」
- ユーザーエージェント がスマートフォン向け Googlebot になっていれば、MFI 環境下でのクロール状況は確認できます。
- ここではレンダリングされた画面のサムネイルも参照可能。
「モバイル ユーザビリティ」レポートの確認 - Search Console の左メニュー「エクスペリエンス」(または「モバイルユーザビリティ」)
- もしエラーがあれば、**「テキストが小さすぎる」「クリック要素が近すぎる」「ビューポートが設定されていない」**などの指摘が表示されます。
- これらの問題が解消されれば、実際にモバイルフレンドリーとみなされる可能性が高いです。
Googleから指摘される事が多いモバイルフレンドリーに関するエラー項目

Googleサーチコンソールなどで特に指摘されやすい項目を3つ挙げます。これら以外のエラーが出る場合もありますが、見つけ次第、迅速に修正しましょう。
「テキストが小さすぎて読めません」
PC版レイアウトをそのままスマホに縮小して表示しているケースなどでフォントサイズが極端に小さいことが原因。ユーザーが拡大操作を余儀なくされるため、可読性を高めるフォントサイズ(例:14px~16px以上)を推奨します。
「クリック可能な要素同士が近すぎます」
ボタンやリンクが過度に接近していると、タップミスを誘発します。適切なマージン(指がタップしやすいサイズと間隔)を確保し、ユーザーが誤操作を起こさないようデザインしましょう。
「ビューポートが設定されていません」
レスポンシブデザインを行う上で不可欠な <meta name="viewport" ...>
設定がないと、スマホブラウザが正しいスケーリングを行いません。ビューポートの設定はモバイルフレンドリーの基本中の基本です。
ページスピードが遅い
レスポンシブデザイン自体は整っていても、画像サイズやスクリプトが重い場合です。
2025年現在の追加注意点
- ページスピードの重要度が増している
- 画像やスクリプトを最適化しないと、モバイル端末での読み込みが遅くなり離脱率が上昇
- Search Console の「Core Web Vitals(CWV)」 レポートも合わせて確認
- ユーザーエクスペリエンス(UX)の総合評価
- ボタン配置、フォーム入力のしやすさ、ナビゲーションの分かりやすさなども検索評価に影響
- 単にレスポンシブに対応するだけではなく、UI/UXを意識した設計が必要
- AI 検索との連動
- 今後、生成系 AI が検索結果要約を行うシーンが増加
- モバイルフレンドリーかつ、高品質なコンテンツがAIにも選ばれるため、さらに意義が高まる
モバイルフレンドリーまとめ
スマートフォンの普及度合いを考慮すると、モバイルフレンドリー対応はもはや「サイト制作の標準」と言っていいでしょう。加えて、2025年現在もGoogleのモバイルファースト方針は続き、スマホ最適化がSEOにも直接影響する状況が続いています。
- 大前提として「スマホでも快適に読める・操作しやすい」を実現
- ディベロッパーツールや実機テストで表示確認
- コンテンツマーケティングとの連携を考慮し、モバイルでの読みやすさを意識した記事・ページ構成を導入
ユーザーファーストを念頭に置いて、UI/UXを向上させる取り組みこそが、モバイルフレンドリーの真の目的です。スマホ対応をしっかり行い、ユーザーのストレスを排除したWeb体験を提供することで、ビジネス成果やブランドイメージの向上に繋がることをぜひ意識してみてください。


カッティングエッジ株式会社 代表取締役 竹田 四郎
WEBコンサルタント、SEOコンサルタント。WEBサイトの自然検索の最大化を得意とする。実績社数は2,500社を超える。
営業会社で苦労した経験より反響営業のモデルを得意とし、その理論を基に顧客を成功に導く。WEBサイトやキーワードの調査、分析、設計、ディレクションを得意とする。上級ウェブ解析士、提案型ウェブアナリスト、GAIQの資格を保有する。著書:コンテンツマーケティングは設計が9割