投稿日:2025年2月21日 | 最終更新日:2025年3月2日
「ブランディング」は、競合との明確な差別化を図るために企業に必要なものです。ブランディングやマーケティングのプロの力を借りるにも費用が高く、依頼できる企業は多くありません。しかし、自力で闇雲に取り組んでも正しいブランディングができているのか?という疑問が沸くものです。
本記事では、ブランディングの手法やフレームワークをわかりやすく紹介します。2025年現在の状況やコンテンツマーケティングとの関連性にも触れつつ、企業の価値向上に役立つヒントを見つけてみませんか?
ブランディングとは?詳しい記事はこちら↓
ブランディングの手法(フレームワーク)を紹介

ブランディングをおこなうには、「緻密な市場分析」とブランドとしての明確な軸となる強みを打ち出すことが重要です。「市場の中でもどのような層に向け、どんなポジションで勝負を挑むのか?」を考え、競合他社との差別化を実現するためにはさまざまな手法による分析がカギとなります。
- どのような層(ターゲット)に向けて
- どんなポジション(価格帯・世界観・機能性)で
- 競合と差別化を図りながら勝負するのか
これらを把握するために、マーケティングの代表的フレームワークである「STP」「3C」「PEST」「SWOT」などが活用されます。
「STP」「3C」「PEST」「SWOT」などブランディングの基本に必要なフレームワークについても詳細に触れてご紹介します。
ブランドの方向性を決定する
ブランディングにおいて大切なことは「明確な方向性」を打ち出すこと。
- 自分たちが理想とする「未来」は何か?
- どんな顧客に向けたサービスで、顧客にどんな変化を起こしたいのか?
こうした問いに答えを出す過程で「ブランドビジョン」が固まり、唯一無二の世界観(オンリーワン)を見出すことができます。最終的にはこれがブランドコンセプトへと落とし込まれていきます。
ターゲットとポジションニングを決定する
ターゲットとポジショニングの決定において重要なことは「STP分析」です。
- Segmentation(セグメンテーション)
- 市場や顧客を地域・年齢・趣味嗜好などで細分化
- Targeting(ターゲティング)
- 細分化した市場の中から、どの層を狙うかを決定
- Positioning(ポジショニング)
- 市場の中で自社はどんな価値・特徴で戦うかを明確化
市場の詳細分析をし、細分化「Segmentation(セグメンテーション)」をおこないます。市場や顧客を性別や、住んでいる場所・働いている場所、趣味・思考・年齢層などの切り口から細分化し、分類をおこなっていきます。
細分化した市場の中からどの部分の顧客を対象とする商品やサービスをするのか?を決定するのが「Targeting(ターゲティング)」。
「どんな人に向けた商品・サービスなのか?」という点を明確にすることはブランディングにおいて非常に重要となります。性別を問わず、全世代にむけたものという定義ももちろんありますが、ターゲットが絞り込めていないとブランディングにもブレが生まれてしまいますので、需要を見極めながらターゲットを絞り込む作業を行いましょう。
市場における自社のポジションを決定したり、他社のポジションを理解する上で便利なのが「ポジショニングマップ」です。
ターゲットとなる層が意識するような要素、たとえば価格やデザイン性など2軸で既存の競合を配置し、自社がどの領域で勝負すべきかを視覚的に捉えやすくなります。
軸として設定する項目には価格や品質、デザイン性、機能性などを設定することが多く、例えばハイブランドなら「高価格でデザイン性が高い」、ファストファッションであれば「低価格で機能性が高い」など市場におけるポジションがより鮮明になることから、どの部分が市場において狙うべき場所なのか? 市場のどの場所で競争していくのか?といった自社の立ち位置「Positioning(ポジショニング)」を明確にすることにつながります。
環境分析を行う
企業が事業戦略を立てる際、自社の強み・弱みや競合状況、顧客ニーズなどを多方面から把握するための手法が多数存在します。代表的なのが以下の3つです。
3C分析
「Company(自社)」・「Competitor(競合)」・「Customer(顧客)」について分析を行い、市場戦略を考える手法のことは、それぞれの頭文字をとって「3C分析」と呼ばれます。
- Company(自社)
- Competitor(競合)
- Customer(顧客)
この3要素を分析することで、自社が何を強みに競合と差別化できるか、顧客ニーズに合致するかを見極められます。自社の持つ特徴や他社と差別化が図れているのはどのような点か、競合がどのような動きをしているのか、顧客はどのようなものを求めているのかを分析。
どういった方向へ進むことによって成功に近づくことができるのか?がわかるようになってきます。
PEST分析
「Politics (政治)」・「 Economy (経済)」・「Society (社会)」・「 Technology (技術)」を分析し戦略を立てる手法のことです。4つの頭文字をとって、「PEST分析」と呼ばれています。
- Politics(政治)
- Economy(経済)
- Society(社会)
- Technology(技術)
それぞれの頭文字をとった「PEST分析」は、外部環境を広範に見渡す際に有効です。法律改正や経済状況、社会的トレンドや技術革新など、外部要因の変化が自社にどう影響するかを考察します。
政治的要素(法律改正、規制強化/緩和など)、経済的要素(景気動向、株価、為替相場など)、社会的要素(少子高齢化、人口減少など)、技術的要素(AI、デジタル化、クラウドなど)それぞれについて、自社や市場を取り巻いている「外部環境要因」を分析することで、事業戦略のチャンスや、自社にとっての課題を発見できるようになります。
SWOT分析
「Strength(自社が持っている強み)」「 Weakness (弱点)」「Opportunity (機会)」「Threat (脅威)」を分析して戦略を考える手法を4つの頭文字をとって、「SWOT分析」と呼びます。
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
客観的な目線から自社の持っている強みと弱みを改めて俯瞰すること、ビジネスにおえるチャンスや脅威となるような環境変化についても分析を行い、事業の課題や方向性の決定に役立ちます。
ブランドコンセプトを決定する

決定したブランドの方向性から、「対象とするターゲットにどのようなイメージを抱いてもらいたいか?」「自分たちはどのような価値を提供できるのか?」ということを明確にした上で、消費者に向け「ブランドの目指している価値」「他社に無い武器・強み」をより分かりやすく言語化する作業が「ブランドコンセプト」の決定です。
- 「顧客に抱いてもらいたいイメージ」
- 「自社が提供できる独自の価値」
- 「長期間にわたり、揺らがない軸となるメッセージ」
込められた思いなどが沢山あるとは思いますが、コンセプトが長くなりすぎると顧客には覚えにくかったりもするため、短い文章で的確にブランドを表す言葉を探すということが求められます。
ブランドを表すキーワードを多数上げ、どのような組み合わせをすれば的確に伝わるのか?を考えるというのは企業の中だけでできるというものではありません。より長く使おうと考えるコンセプトであれば、プロのコピーライターなどに依頼するといった可能性も探る必要性はあるでしょう。
ブランドアイデンティティを設定する

ブランドコンセプトを具体的な視覚要素やデザインで表現したものが「ブランドアイデンティティ」です。
それを見ただけでこの会社のものだと認知してもらえたり、品質に対する安心感を感じてもらえるようになる要素として重要な役割を担っています。
アイデンティティ構成要素1 「ロゴ」
企業や商品のロゴは、ブランドを象徴する要素として最も重要と言えます。
- 自動車メーカーのエンブレム
- 有名ブランドのロゴマーク
ロゴやエンブレムを見ただけで高級感や速さなどを感じるメーカーもあれば、軽自動車のメーカーを中心に展開するメーカーであれば親しみやすさを感じたりもします。
アイデンティティ構成要素2 「カラー」
企業を象徴するコーポレートカラーを定めることで、ブランディング効果が高まります。
- ハイブランドの専用色→高級感を演出
- 外食チェーンの赤や黄色→食欲や活気をイメージさせる
色彩心理を活用し、コンセプトとマッチするカラーを統一的に使うのがポイントです。
企業を象徴する色というのも存在します。ハイブランドのショップバックや箱はその色味だけで高級感を想起させたりもします。また、赤と黄色の組み合わせを見ると何となくハンバーガーやポテトが食べたくなったり…。「コーポレートカラー」が広く定着することによって、大きなブランディングの効果を持つようになります。
アイデンティティ構成要素3 「柄・パターン」
バッグなどでよく見るモノグラム柄や、伝統的なチェック柄など、特定のパターンを使うことで視覚的一貫性を保ち、ブランドを連想させる効果があります。ファッションブランドなどでは特に多用される手法です
バッグに使われているモノグラムなどのパターンや、ブランドが伝統的に用いているタータンチャックなどはそれだけで特定のブランドをイメージさせることに成功しています。
近年では「鬼滅の刃」の主人公が着用していた伝統柄である緑と黒のチェック柄をイメージさせる商品が多数発売されるといったこともあったように、柄もブランドのじゅうような要素と捉えられます。
ブランディングとコンテンツマーケティングの関連性

2025年現在、企業がユーザーにブランドの世界観や提供価値を伝える手段として、コンテンツマーケティングが欠かせません。
- 公式サイトやオウンドメディア、SNSなどでブランドストーリーを発信
- 製品やサービスの背景、開発秘話、社会的取り組みなどを継続的に紹介
ユーザーは商品だけでなく、ブランドのストーリーや価値観にも共感しやすくなっており、これがブランドロイヤルティの醸成に大きく寄与します。つまり、ブランドアイデンティティを整えるだけでなく、定期的に価値あるコンテンツを発信し続けることで、ユーザーとの結びつきがさらに強固なものとなるのです。
ブランディングの手法まとめ
ブランディングは、大企業が莫大な費用を投じて行うイメージがありますが、中小企業でも正しい分析と戦略を行うことで十分に実践可能です。
- 環境分析(3C/PEST/SWOTなど)で市場や競合、自社の立ち位置を把握
- STP分析などでターゲット・ポジショニングを明確化
- ブランドコンセプトとアイデンティティ(ロゴ・カラー・パターンなど)で差別化
さらに、これらの取り組みを効果的に伝える手段として、コンテンツマーケティングが非常に重要です。自社のストーリーや価値を継続的に情報発信し、ユーザーとのコミュニケーションを深めることで、ブランド認知とロイヤルティを高めることができます。
ブランディングを成功に導くカギは、一貫性と継続性です。分析から導き出されたブランドの世界観やメッセージを、あらゆる接点で統一して伝え続けることで、強固なブランドとしてユーザーの心に根付いていくでしょう。


カッティングエッジ株式会社 代表取締役 竹田 四郎
WEBコンサルタント、SEOコンサルタント。WEBサイトの自然検索の最大化を得意とする。実績社数は2,500社を超える。
営業会社で苦労した経験より反響営業のモデルを得意とし、その理論を基に顧客を成功に導く。WEBサイトやキーワードの調査、分析、設計、ディレクションを得意とする。上級ウェブ解析士、提案型ウェブアナリスト、GAIQの資格を保有する。著書:コンテンツマーケティングは設計が9割