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企業出版とは?そのメリット・デメリットをわかりやすく解説

マーケティングやブランディングの一環として注目されているのが「企業出版」。コマーシャルやWEB広告ではなく「書籍」を広告や宣伝の有効なツールとして活用するのはどういうことなのか?わかりやすく解説していきます。

そもそも企業出版とは

企業出版は、マーケティング・ブランディング・採用など企業が抱える課題を書籍によって解決することを指しています。

企業出版の場合には、制作にかかる費用はその企業が負担します。出版社で実際の書籍に携わっているプロの編集者が経営者などに取材をした上で企画を立案し、企業の代表やノウハウを持つ内部の人間が執筆することもありますが、口述筆記の形式で実際の原稿はプロのライターがまとめるといった方法での出版もできますので、「文章が苦手」という場合にも本にまとめることは可能となります。

部数がそこまで多くない場合でも、出版社が流通に携わることで、全国の書店の店頭に書籍が並ぶことになります。

自費出版と企業出版の違い

「自費出版」とは、主に個人が主体となって自分自身がそれまでしてきた活動や自身が経験してきたことを書籍としてまとめ出版することを言います。書籍出版にかかる費用は著者自身が負担し、書籍の企画などの段階からほぼすべての決定権を著者が持つ自由度の高い出版と言えます。

個人の詩集や写真集などを趣味の集大成として自費出版されるような方もいますが著者が製作費を負担するため、あまり部数を多くすることはできず自費出版の場合には概ね100部前後の部数というのが基本になります。一般の書店への流通・販売ルートに乗ることはほぼありませんので、販売というよりは手渡しで記念に配布したり、直接本人が販売するというのが「自費出版」なのです。

商業出版と自費出版の違い

「商業出版」が企業出版や自費出版と大きく異なる点としては、まず書籍の企画・著者の選定、制作費の負担までそのすべてを出版社が担うということです。
作家が出版する小説、芸能人によるコラム・エッセー、漫画などごく一般的に「出版」と言われてまず最初にイメージするそれのほとんどは「商業出版」です。利益を生まなくてはいけないので書籍の売り上げ部数を伸ばすことができる著者が自ずと選ばれることになります。ビジネス書を大手出版社が出すのであれば、成功のノウハウが確実にある大企業や注目されている新興企業の経営者などに絞られてきます。

企業出版や自費出版と比較すると、出版社が主導権を握って行われるため書籍の内容などに関する自由度は下がってしまうという傾向になります。販売の方法や流通に関しても出版社が決定することになりますので、発行部数は多く一般の書店やネットの書籍販売サイトで販売される可能性は、企業出版や自費出版と比べても規模が大きいものになります。

出版社が企画を起ち上げて制作費を負担するため、企業出版のように自社で目的やメッセージを設定することは難しくなります。また流通経路なども出版社が中心となり決定します。企業出版に比べると、自由度は低いといえるでしょう。発行部数は企業出版よりも多い傾向があります。

企業出版することのメリット

企業出版によって制作した書籍は、どのように活用することで、どういったメリットを生み出すことができるのでしょうか?具体的な場面から考えていきます。

・自社のより広いターゲットに対するPRや、新規顧客の創出

書籍が店頭に並ぶことによって、それまでの営業チャンネルとは全くことなる顧客との接点の創出というチャンスが広がることになります。

全国の書店に地域に流通されれば、限定された地域でおこなっているビジネスではなかなか出会うことが出来なかったクライアントと出会う可能性は自ずと高まるのです。

・深度のある関係性の構築

書籍を手に取ったことがきっかけで見込み顧客となった場合、著者自身の考え方などをある程度理解している状態からスタートできるというのは非常に大きな強みとなります。

広告経由のクライアントの場合には、自社のバックグラウンドや考え方を事細かに説明する必要がありますが、書籍をすでに読んでいる時点でその必要はありません。ある程度深度のある状態から関係性を築けるのは大きなポイントです。

・書籍の持つ信頼性をプラス

書店に並ぶような書籍は、誰にでも簡単に出版できるものではありません。

「書籍を出版している」という実績は、クライアントに好印象を与えるだけではなく、就職・転職を考えている求職者に対しても良い影響をもたらします。

「書籍を出版できるほどのノウハウがある企業である」「経営者の書籍を読んで考え方に強く共感できる」など企業イメージのアップに繋がるのが企業出版の魅力の一つです。

・社員教育ツールとして導入

代表の考え方や、自社の持つ強みなどを都度新入社員に説明し、周知していくことは骨の折れる作業です。そのたびにパワーポイントなどを用意することは、情報のアップデートはしやすいかも知れませんが、毎回情報を更新するのも効率的ではありません。

基本的なことが書籍として1冊にまとまっていれば、書籍を社員に手渡してもらうことで強力な社員教育ルーツとなります。

・形として残るものである

テレビやラジオにCMを出稿したり、ランディングページを作って広告を展開するという方法も広告・宣伝においては有力な方法です。そして、効果の瞬間風速としては大きなものになる可能性も十分あります。しかし広告費を投下しなくなった瞬間、その効果は徐々に低減していくことになります。CMの動画や音声は、出演者との契約期間内であればYouTubeにアップしたり、ページそのものはWEB上に残すことは可能ですがそれ自体の広告効果というのは限定的なものに変わっていきます。

一方、書籍の場合手に取れるものとして残すことができます。書店の店頭に永遠に置かれ続けるというわけではありませんが、医師が執筆した書籍であればクリニックの待合室に置くことによって患者の目に触れるなど形に残るからこそ生まれる長期的なユーザーとの接触機会というものも創出できます。

企業出版することのデメリット

ここまでは企業出版の多くのメリットについて考えてきました。当然メリットがあればデメリットも存在しています。企業出版を考える上で、押さえておいた方がいいデメリットとはどのようなものでしょうか?

・自社の持つ情報が広く知れ渡る可能性

すべてオープンになっている情報であれば問題無いかも知れませんが、自社で持つ他社にはないノウハウが出版物に記載されていれば、広く世間に周知されてしまいます。競合他社からサービスや商品に関する模倣がされてしまう可能性もありますので、「このポイントは絶対に口外してはならない」というポイントだけは押さえておきましょう。

・他の広告・宣伝より費用が高額になる可能性はある

「企業出版」の場合、制作に掛かる費用の負担は出版を依頼する企業側になります。

効果の面から単純な比較はできませんが、例えばWEBサイトの制作よりは当然高額になる可能性があるという点ではデメリットと呼べるかも知れません。しかし、LPなどを作成して継続的に広告出稿をした場合には、広告・宣伝のためにWEBに投下する金額もそれなりに膨れ上がる可能性もあるため、企業出版は十分に広告・宣伝・ブランディングのツールとしての選択肢となり得るはずです。

・制作に時間がかかる

WEBサイトやCMなどにももちろんそれ相応の制作期間が必要になります。しかし、企業出版の場合、取材・企画立案だけで最低でも1カ月程度、実際の記事の執筆や編集・校正などのフローを経ると短い業者に依頼したとしても最短でも3か月以上はかかります。企業側がよりこだわって時間をかけて作ろうと思えばできてしまうものでもありますので、場合によっては半年以上の時間が必要になることもあります。

「すぐに出版したい!」と直感的に考えたとしても、実際に出版できるまでにはタイムラグが発生してしまう点は理解しておきましょう。

企業出版まとめ

ここまで見てきたようにメリット・デメリット両面存在する企業出版ですが、他社と同じような広告や宣伝、ブランディングの戦略を選ぶのではなく、差別化を図る意味では非常に良い選択肢だと言えます。

書籍特有の良さを活かしながら、WEBによるプロモーションと巧みに組み合わせることによって大きなシナジーを生み出すことにもつながるでしょう。これから企業出版を検討するのであれば、ノウハウが蓄積されている専門的な出版社に相談してみるのが良いかもしれません。

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