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Simple Author Boxとは?構造化・E-E-A-T時代に著者情報を可視化するWordPressプラグイン

投稿日:2026年1月10日 | 最終更新日:2026年1月10日

検索エンジンやAIによる要約・回答が当たり前になりつつある中で、Webコンテンツにおける評価軸は少しずつ変わってきています。以前であれば「何が書かれているか」が重視されていましたが、現在はそれに加えて「誰が書いた情報なのか」が問われる場面が増えています。

構造化マークアップやE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が注目されている背景には、検索エンジンがコンテンツの中身だけでなく、その発信者まで含めて理解しようとしている流れがあります。

本記事では、WordPressでその第一歩として取り組みやすい Simple Author Box というプラグインを取り上げ、構造化マークアップやE-E-A-Tの文脈とあわせて、なぜ「著者情報の可視化」が重要なのかを整理します。

Simple Author Boxとは何か


Simple Author Boxは、WordPressの記事下などに著者プロフィールを明示的に表示するためのプラグインです。
テーマに依存せず導入でき、既存サイトにも後付けしやすい点が特徴です。ここではまず、「具体的に何ができるのか」「他の著者表示機能と何が違うのか」を整理します。

Simple Author Boxでできること

Simple Author Box(シンプル・オーサー・ボックス)は、WordPressの記事下などに「この記事を書いた人(著者プロフィール)」を分かりやすく表示するためのプラグインです。

記事の末尾に、以下のような情報をまとめて表示できます。

  • 著者名
  • プロフィール文
  • アイコン(顔写真)
  • SNSリンク(X、Facebook、LinkedInなど)

テーマに依存せず、後付けで導入できる点が特徴で、デザインも比較的シンプルです。企業サイトやオリジナルテーマを使っているサイトでも導入しやすく、「まずは著者情報を整えたい」という段階で使われることが多いプラグインです。

※こちらの記事のフッターにあるプロフィールもSimple author boxを利用しています。

他の著者プロフィール表示機能との違い

WordPressでは、テーマ標準の著者表示機能を使ったり、author.php を利用して著者ページを設けたりする方法も一般的です。
機能としては成立しているものの、実際の制作現場では、運用面で細かな不満が残るケースも少なくありません。たとえば、著者情報の表示位置やデザインを柔軟に調整できなかったり、SNSリンクの対応範囲が限定的であったりします。

また、表示を調整しようとすると、CSSやPHPの編集が必要になり、テーマ側の仕様に強く依存してしまうこともあります。結果として、「触れないまま使い続ける」か「中途半端な状態で妥協する」かの二択になりがちです。

その点、Simple Author Boxは、こうした制約を前提に設計されたプラグインと言えます。テーマを大きく改修することなく、最低限の設定だけで、著者情報を視覚的に分かりやすく表示できる点が特徴です。

オリジナルテーマを使っている場合や、既存テーマを極力触らずに運用したい場合、あるいはまずは著者情報を「見える形」に整えたい段階では、Simple Author Boxが選ばれやすい理由もここにあります。

なぜSimple Author BoxがE-E-A-Tに有利なのか


Simple Author Boxが評価されやすい理由は、SEOテクニック的な話というよりも、E-E-A-Tの前提条件を満たしやすい構造にある点にあります。検索エンジンやAIが重視しているのは、派手な演出ではなく、「この情報は誰が、どの立場で書いているのか」を判断できる状態かどうかです。その意味で、著者情報を記事単位で安定して表示できる仕組みは、E-E-A-Tの土台づくりとして非常に相性が良いと言えます。

「誰が書いたか」を明示することの意味

まず前提として、匿名記事や「管理人」表記の記事は、内容が良くても評価の判断材料が不足しがちです。読者側から見ても、「この情報を信じていいのか」を直感的に判断しづらくなります。一方で、著者名・顔写真・簡単なプロフィールがあるだけで、記事の印象は大きく変わります。

それは情報の正確性が保証されるというよりも、

「責任の所在が見える」
「書き手の立場が想像できる」

という点が、安心感につながるからです。検索エンジンも同様で、E-E-A-Tの中でも Trust(信頼性) は、「誰が発信しているか」を起点に評価されます。Simple Author Boxは、この「誰が書いたか」を毎記事・毎回ブレなく可視化できる点が、評価されやすい理由のひとつです。

専門性・経験を文章で補足できる

次に重要なのが、本文とは別レイヤーで専門性や経験を補足できる点です。記事本文では、どうしてもテーマに集中する必要があります。そのため、毎回「自分がどんな立場で書いているか」を詳しく説明するのは現実的ではありません。

そこで機能するのが、Simple Author Boxのプロフィール欄です。ここに、業界経験や担当領域、実務年数などを簡潔に整理しておくことで、「この記事は、こういう背景を持つ人が書いている」という前提情報を、読者にも検索エンジンにも自然に伝えられます。つまり、Expertise(専門性)や Experience(経験)を、本文を邪魔せず補強できる構造になっている点が、E-E-A-Tとの相性の良さにつながっています。

SNS連携によるエンティティ認識

さらに、Simple Author BoxがE-E-A-T文脈で語られる理由として、SNS連携があります。著者プロフィールからSNSへリンクを張ることで、検索エンジンは「この著者は、Web上で継続的に活動している実在の人物かどうか」を判断しやすくなります。

特に、実名や職歴、活動履歴が紐づきやすいSNSがある場合、エンティティ(実体)としての認識が強化されやすくなります。ここで重要なのは、SNS運用を頑張ること自体ではありません。あくまで、「点として存在している著者情報を、線としてつなぐ」という役割を果たす点に意味があります。Simple Author Boxは、その“接続点”として機能しやすく、結果として Authoritativeness(権威性) を補強する導線になり得ます。

構造化マークアップとの関係性


Simple Author Boxを語る際に、必ず混同されやすいのが「構造化マークアップ」との関係です。実務の現場でも、「著者情報を出している=構造化もできている」と誤解されているケースを多く見かけます。しかし、この2つは目的も役割もまったく異なります。
まずは、その違いを整理するところから押さえておく必要があります。

著者情報の「表示」と「構造化」は別物

Simple Author Boxが担っているのは、あくまで人に向けた表示です。記事を読んでいるユーザーに対して、「この記事は誰が書いたのか」を視覚的に分かりやすく伝える役割を持っています。

一方、構造化マークアップは、検索エンジンやAIに対して「この人物は誰か」「この記事の著者は誰か」を機械的に伝えるための情報設計です。人の目には見えませんが、検索エンジン側の理解に大きく影響します。この違いを整理すると、次のようになります。

項目Simple Author Box構造化マークアップ(Person / Author)
主な対象ユーザー(人)検索エンジン・AI
役割著者情報を分かりやすく表示著者情報を正確に定義
表示画面上に見える画面上には見えない
目的信頼感・理解促進検索理解・評価補助


このように、両者は競合するものではなく、役割が分かれている補完関係にあります。

Person/Authorスキーマとの役割分担

構造化マークアップの世界では、「Person」「Author」といったスキーマが、著者情報の定義を担います。ここで重要なのは、Simple Author Box自体が構造化データを出力するためのプラグインではないという点です。そのため、実務的には次のような役割分担が現実的です。

  • Simple Author Box
    → ユーザーに対して著者情報を見せるための表示レイヤー
  • SEOプラグインや構造化専用プラグイン
    → Person/Authorスキーマを管理するための定義レイヤー


この2つを分けて考えることで、「見た目は整っているが、中身が定義されていない」「構造化はされているが、ユーザーには伝わらない」といった片手落ちを防ぎやすくなります。

WordPress現場でよくある誤解


Simple Author Boxに限らず、著者情報まわりは「やっているつもり」になりやすい領域です。特にWordPressでは、SEOプラグインやテーマ機能が充実している分、確認されないまま放置されているケースも少なくありません。ここでは、現場でよく見かける誤解を整理しておきます。

SEOプラグイン任せで十分という誤解

Yoast SEOやRank MathなどのSEOプラグインを導入していると、「著者情報もそれでカバーできている」と思われがちです。
しかし、多くの場合、それらが行っているのは**検索エンジン向けの定義(構造化)**であり、ユーザーに見える形での著者情報表示ではありません。

その結果、検索エンジンには著者が定義されているものの、ユーザーから見ると「誰が書いているのか分からない」という状態が生まれます。

E-E-A-Tは検索エンジン評価だけで完結するものではなく、ユーザー体験とセットで積み上がる指標です。表示と構造化を混同したままでは、その前提が崩れてしまいます。

テーマが対応しているはずという思い込み

もう一つ多いのが、「使っているテーマが著者プロフィールに対応しているから大丈夫」という思い込みです。確かに、SWELLやCocoonなど、著者表示機能を備えたテーマは増えています。

ただし実際には、

  • 表示されているのは名前だけ
  • プロフィール文が記事と紐づいていない
  • SNSリンクが出ていない

といったケースも多く、「著者情報として十分か」という視点で見ると物足りないことがあります。

重要なのは、「機能があるか」ではなく、E-E-A-Tの観点で情報が伝わっているかです。その確認をせずに「対応しているはず」と判断してしまうのは、現場でよくある落とし穴です。

注意点と活用のアドバイス


Simple Author Boxは、導入しやすい一方で、使い方を誤ると逆効果になることもあります。ここでは、実務で注意しておきたいポイントを整理します。

テーマ標準の著者プロフィール機能との重複

テーマ側ですでに著者プロフィールが表示されている場合、Simple Author Boxを追加すると、著者情報が二重に表示されてしまうことがあります。見た目の問題だけでなく、不要なCSSやJavaScriptが増え、保守性が下がる原因にもなります。

そのため、導入前には必ず、

  • テーマでどこまで表示されているか
  • その表示内容が十分か

を確認したうえで、追加するかどうか判断するのが現実的です。

構造化データ(Person)との競合

SEOプラグインや構造化専用プラグインでPersonスキーマを出力している場合、「著者情報が競合しないか」という点も確認が必要です。

基本的な考え方としては、

  • Simple Author Boxは表示専用
  • Person/Authorの構造化は別プラグインで管理

と役割を分けておけば、大きなトラブルは起きにくくなります。表示と定義を切り分けて考えることが、WordPress運用では重要です。

プロフィール内容が薄い場合のリスク

著者情報を表示していても、プロフィール欄が空欄だったり、「Webが好きです」といった抽象的な内容だけでは意味が薄れます。

ここで意識したいのは、情報量ではなく立場の明確さです。誰向けの記事なのか、どの領域を担当しているのかが分かるだけでも、印象は大きく変わります。

よくある質問(FAQ)

Simple Author Boxについては、導入を検討する段階で細かな疑問を持たれることも少なくありません。ここでは、実際によく聞かれる質問を中心に、実務視点で整理しておきます。

  1. Q1. Simple Author Boxを入れるだけでSEO効果はありますか?

    直接的に順位が上がるわけではありません。ただし、信頼性や著者の透明性を高める点で、間接的な評価につながる可能性はあります。

  2. Q2. テーマに著者プロフィール機能がある場合でも使うべきですか?

    テーマ標準機能で十分な表示ができている場合、無理に導入する必要はありません。表示内容や柔軟性を比較して判断しましょう。

  3. Q3. 構造化データと併用して問題ありませんか?

    基本的には問題ありません。表示用と構造化用で役割を分けて管理することが重要です。

  4. Q4. 企業ブログでも著者情報は必要ですか?

    企業ブログでも、誰が執筆しているかを明示することで信頼性は高まります。特に専門性が求められる分野では有効です。

  5. Q5. 無料版でも十分に使えますか?

    多くのサイトでは無料版で十分です。まずは基本機能を使い、必要に応じて拡張を検討するとよいでしょう。弊社のこのフッターのプロフィールもSimple author boxの無料版です。

まとめ|構造化が難しければ、まず「誰が書いたか」を整える

構造化マークアップが重要だと分かっていても、いきなり実装するのはハードルが高いと感じる方も多いと思います。その場合、まずは著者情報を可視化するところから整えるのも現実的な選択肢です。Simple Author Boxは、構造化やE-E-A-Tを意識するうえでの「入口」として使いやすいプラグインです。

表示を整え、著者情報を言語化し、その先で構造化マークアップを検討する。そうした段階的な進め方を考えるうえで、本書の内容とも相性の良いテーマだと言えるでしょう。なお、現在お使いのWordPressテーマに著者プロフィール機能がなく、あわせて構造化マークアップやE-E-A-Tを実務レベルで強化したいと考えている方には、本記事で触れた考え方と相性の良い内容をまとめた書籍 LLMO時代のSEO構造化マークアップ入門 をご紹介します。

本書では、Simple Author Boxなどのプラグインを活用しながら、WordPress環境で無理なく構造化マークアップを進める手順を解説しています。テーマを変更せずに対応したい方は、参考としてご覧いただければと思います。

カッティングエッジ株式会社 代表取締役 竹田 四郎

WEBコンサルタント、SEOコンサルタント。WEBサイトの自然検索の最大化を得意とする。実績社数は2,500社を超える。

営業会社で苦労した経験より反響営業のモデルを得意とし、その理論を基に顧客を成功に導く。WEBサイトやキーワードの調査、分析、設計、ディレクションを得意とする。上級ウェブ解析士、提案型ウェブアナリスト、GAIQの資格を保有する。著書:Kindle・POD出版で高まるEEATとサイトSEO戦略 コンテンツマーケティングは設計が9割

 

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